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「誰でも売れる」の次は「誰でも作れる」かもしれない。Andreessen Horowitzが投資するTeespringが面白かった


2013年は誰でも簡単にECサイトが開設できるBASEやStores.jpみたいなサービスが盛り上がりましたね。

簡単にネットショップを開設できることで、従来よりもオンラインでモノを売るハードルが下がりましたが、まだまだ「売れるものがない」という人が多いのではないでしょうか。3Dプリンタの登場でモノづくりのハードルも下がった的なことが言われてますが、それでもまだ一般人が乗り越えるには高めのハードルです。

そんな中、先月くらいにAndreessen Horowitzが投資していたTeespringというサービスが面白かったので軽めに紹介します。

誰でも簡単にTシャツが作って、売れる


最初にユーザー登録も必要なく、いきなりTシャツ作成画面からスタート。Tシャツの色や形を選んで、表面・裏面に好きなデザインを入れることができます。デザインも画像をアップロードするだけだし、テキストもフォントと色を選んで入力するだけ。なんか楽しい。右下は1枚あたり作成に必要なコスト。Tシャツの種類を変えたりすると、コストが変化します。

左上のSales Goalは、目標販売数。その下の1枚あたりの販売金額を入力すると、下に出てくるのは全て販売できたときに手にできる利益の金額。このTシャツを売り切ると$252の儲けが出る計算です。で、さらにおもしろいのが次。

在庫を抱える必要がない


実はこれ、クラウドファンディングのような仕組みになっていて、予め売上目標枚数を達成する購入希望があったときのみ製造されるようになっています。通常の商売は仕入れなり、製造コストなりのリスクを売り手が背負うのですが、この仕組みを使うとニーズがなければそもそも作らないので在庫を抱える必要がありません。

おもしろいなー、これ。この方法はTシャツ以外にも応用できそう。

Amazonに対抗するための戦略はだいたいこの4つかなと思った。

photo credit: marcp_dmoz via photopin cc

ところがどっこい、町の本屋さんは、死なない
この記事を読みました。

Amazonは数年以内にリアル店舗を駆逐することを目標としている的な記事をどこかで見かけたような気がするのですが、本屋に限らずリアル店舗でAmazonの影響を受けていないところのほうがもはや少ないのではないでしょうか。

ECの方に目を向けてもAmazonが強さが目立つわけですが、各社色々と差別化戦略を用いてAmazonに対抗しています。

海外のECサイトの事例を毎日(!)紹介するネットコンシェルジェを定期的に購読させてもらっているのですが、そこで紹介されている海外のECサイトの事例の中から差別化戦略が4つくらい浮かび上がってきたので、ちょっとまとめました。

ここでしか買えない商品を集める

他では購入できず、ここでしか買えない商品を集めて販売すれば、当然ながら人はそこのお店で商品を購入します。自分で作った商品を販売したり、販売チャネルを独占したり、購入に手間がかかる商品を販売したりと方法はいくつかあるのですが、4つの戦略の中でこれが一番強い対抗策のはず。例えばこんな感じ。

デパ地下気分のグルメマーケットプレイス「Goldbely」

複数の商品をまとめて売ることで付加価値をつける

単一の商品は他でも買えるんだけど、運営側がそれをまとめて販売することで付加価値がつくような、例えばこういったサービス。

プロのシェフが考案したオリジナルレシピを食材とともに届けるECサイト「Plated」

シェフがレシピ付きで食材をまとめて売ることで、ユーザーは献立を考える手間や食材を揃える手間を削減することができる。これ使ってみたいと思いました。

商品に合わせてサービスを最適化し購入しやすくする

その商品にあった購入の仕方を提供することによって、通常よりも大きな効果を得られる商品カテゴリも存在するはず。例えば、服や香水みたいに。

無料でパーソナルスタイリングサービスを受けられるファッションECサイト「Keaton Row」
高品質・低価格は当たり前。その先を行く香水販売ECサイト「Commodity」

事前にサンプルを送って香りを確かめてもらってから香水を買ってもらったり、スタイリストがついて服を購入できたり、リアル店舗での購入体験をネットに持ち込むことで、Amazonとかではなくそこで買う強い動機になる気がする。

良質なコミュニティを形成する

上質なコンテンツでユーザーの心をつかんだコスメ販売ECサイト「Beautylish」

特定ジャンルの商品に興味のある人たちが集まるようにコンテンツやサービスを拡充して、形成されたコミュニティがさらに人を呼ぶ構図。混んでいる飲食店がなんだか美味しそうに思ってしまう心理と同様に、活発で健全なコミュニティがあるサービスは商品購入の強い後押しになりそうな気がします。




写真共有アプリからECへのピポッドが加速しそうな予感

エニグモ運営のファッション型写真共有アプリ「stulio」がECアプリにピポッドするようです。
エニグモはもともとBUYMAを運営しているということもあり、ECやC2Cは得意分野のはず。今回のピポッドで投稿したアイテムをユーザー間で売買できるようになるため、コーディネートの「自分用ストック」と「他人へのシェア」と「個人間取引」が両立するきれいな感じになりそうです。

ただ、個人的にはエニグモに限らず、今回のような写真共有アプリ→ECへの方向転換の流れは加速していきそうな気がしています。

写真共有だけでは、儲からない。

instagramのようなノンジャンル型、フード特化型やファッション特化型などたくさんの写真共有アプリがリリースされていますが、マネタイズ手段はだいたい以下4つのはず。

●公式アカウントを提供し、企業からの定額売上
●フォトコンテストなどのタイアップイベントからのスポット売上
●マーケティングデータ販売(あんまりないと思うけど)
●写真プリントサービスやその他オプションサービスのユーザー課金

いろんな所で話を聞きますが、これだけだとユーザーが100万人単位になっても、マネタイズは結構きついです。バイアウトとかであれば話は別ですが、写真共有サービス単体で黒字のところって、今のところない気がしています。リリースして1年以上のサービスも増えてきたでしょうから、次の展開に踏み出そうとしている会社は多いかもしれません。

コマースへのピポッドは必然の流れ

サービスをリリースするときに将来的なマネタイズのことを考えるのは至極当然で、特にジャンル特化型の写真共有アプリの場合は、将来的にアプリ経由でコマースへの流れは多くのところが意識しているのではないかと思っています。

特にファッション系はフリマやオークションのようにC2Cへの転身がしやすいですし、snapeeeのようにアジア圏に大量のユーザーを抱えていれば、日本の商品をアジアのユーザーに買ってもらうEC的な流れも容易に想像がつきます。

今年はスマホECが盛り上がり始めていますし、C2Cもアツいわけです。C2Cのサービスを立ち上げて1からユーザーを集めるよりも、既にユーザーを抱えているサービスがC2Cとか始めちゃうほうが効率がよいですからね。

個人的にはインテリア系のC2Cが欲しいなぁと思っているので、インテリア写真共有のRoomClipとかがC2Cを始めてくれると助かるのですが・・・。

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5億円スマホECスタートアップのorigamiはきっとまだ本気出していないだけ

大型の資金調達で話題になったorigami

KDDIとDACから5億円の出資を受けてスタートしたスマートフォンECアプリorigami
調達した金額の大きさからなぜ5億も!?と軽く衝撃を受けたのがリリースを見た2013年4月23日。このブログを書いている今日、6月18日からだいだい2ヶ月前です。そういえばダウンロードの状況はどうかな?と気になったので、先行するZOZOTOWNのiPhone版アプリと比較してみました。

origamiとZOZOTOWNのダウンロード状況を比較してみた

■origami iPhoneアプリDLランキング(20130423〜20130618)

リリース直後は総合75位までいきますが、その後緩やかに下降し、5月はライフスタイルカテゴリ200〜300位前後を上下します。ランキングの急変動も確認できないので、おそらくまだ広告出稿などはしていないのかな。波形を見る限りでは1万〜2万DLくらいでしょうか。

■ZOZOTOWN iPhoneアプリDLランキング(20130423〜20130618)

ライフスタイルカテゴリ50位前後を常にキープしています。順位変動が少ないランキングの波形はある程度知名度があるアプリによくあるパターンです。やはり自然流入でコンスタントにユーザーを獲得できるのが一番望ましいですね。

origamiの本格的なプロモーションはこれからのはず

アプリリリースしてまだ2ヶ月なので、現在は市場の反応を見ながらバージョンアップして使い勝手をよくすることに注力しているはずです。ただ、AppStoreの「ファッション」「通販」など主要キーワード検索でもなかなかヒットしないので、ASO対策くらいはしっかりすればいいのにな。タダだし。

きっと、どこかのタイミングでドライブをかけてプロモーションをかけてくるはずなので、いつ頃になるのか個人的には楽しみにしています。2013年はスマホコマースがアツいと言われているので、プレイヤーのみなさんは悔いのないように頑張って欲しいなと思います。