Monthly Archives: 11月 2014

TOP of ベンチャーキャピタル Andreessen Horowitzの投資実績(2014年11月編)


7月、8月、9月と追い続けているa16zことAndreessen Horowitzの投資実績ですが、11月は動きが少なめ。公表が遅れているものがあるかもしれないので、11月分と判明したスタートアップがあり次第追加します。

TOP of ベンチャーキャピタルAndreessen Horowitzの投資実績(2014年7月編)
TOP of ベンチャーキャピタルAndreessen Horowitzの投資実績(2014年8月編)
人工知能ミニカー、ノマド向け検索エンジンほかAndreessen Horowitzの投資実績(2014年9月編)
(10月分は遅れてます、スミマセン)

そもそもa16zの投資実績を追うことで、将来的に可能性の高いビジネス的なトレンドをいち早く掴むことを目的としているこのコーナー。1件1件はもちろん「点」なのですが、追いかけ続けることでなんとなく傾向やトレンドが「線」となって見えてくるはずなので、FacebookページにLikeを押して継続的にご覧いただくことをおすすめしますw それでは、早速行きましょう。

Teespring(シリーズB投資)

以前ブログで紹介したこともある、オリジナルTシャツ作成・販売できるプラットフォーム。Tシャツの形や色を選んで、文字やデザインを当て込むだけで簡単に自分だけのTシャツを作ることが可能で、日本だとペパボがSUZURIという似たサービスを出しています。

Teespringの興味深いところは、クラウドファンディングの考え方を応用していること。Tシャツ作成時に予め目標製作枚数を設定、実際にTシャツを作ってしまう前に他ユーザーからの購入意思を集め、設定した目標枚数をクリアしたら晴れてTシャツは製作されお客さんに届く仕組み。この仕組みを使うことでTシャツを作って売りたいユーザーはニーズのない商品を作る必要がなくなるため、在庫リスクを回避することができます。

TechCrunchの記事によると現在、600万商品を80カ国に出荷した実績を持っており、アパレル以外の商品もラインナップに加える予定とのこと。a16zはシリーズAに引き続きフォローオン投資。

CipherCloud(シリーズB投資)

クラウドアプリケーションのセキュリティサービスを開発するスタートアップ。企業で利用するOffice365、AWS、Gmail、BOXといったクラウドサービスに情報を送信する際の暗号化や外部からの不正アクセスがないか異常検知を行う。セキュリティ要件の高い金融業やヘルスケア、保有技術の秘匿性が高い製造業や政府機関などを対象にサービスを展開しており、サイトを見る限り日本の東京三菱UFJ銀行やカナダ自治体、USのメガバンクなどが顧客として利用。

どうやらa16zが創業期から投資しているらしく、前回ラウンドでは$30Mを単独で投資。この突っ込み方を見る限り有望株なんだろうなぁと思われます。スマホセキュリティのLookoutにも出しているし結構セキュリティ系スタートアップが好きな印象。

Forward Networks(シード投資)

スタンフォードのPhDらが集まり創業したSDN(Software-Defined Network)の技術を開発するスタートアップ。そもそもSDNとは「ネットワークの構成、機能、性能などをソフトウェアの操作だけで動的に設定、変更できるネットワーク、あるいはそのためのコンセプト」とのこと。

ステルスなのでプロダクト等一切不明なのですが、「Our mission is to dramatically improve networking for companies of all sizes.」らしい。SV Angels、A Capitalと共同で投資。



個人で開発中のサービス→α版参加募集中!ツール選びに悩んだらtoolbase

最優秀賞は「AgIC」 TechCrunchTOKYO2014 #tctokyo の「スタートアップバトル」をリアルタイムにまとめるよ


TechCrunchTOKYO2014にメディア枠としてご招待いただきました。初日のセッションは本家TechCrunch調べるおさんがまとめているので、2日目の目玉イベント、スタートアップバトルについて各社のプレゼンをまとめてみます。※表彰結果を末尾に追記しています。

1社目:mikan

圧倒的に一番早く覚えられる英単語アプリ。mikanが実現したい未来は2020年総バイリンガル計画。通常は、1冊の単語帳の記憶に3か月以上かかるが、mikanだと1,000単語を1日で覚えられる。TinderのようなUIで分かる単語は右、分からない単語は左にスワイプ。分からない単語はまた出てくるので記憶の定着に役立つ。学習が終わるとテストが始まり、正解・不正解/迷った時間から、サジェストする問題をmikanで生成する。アプリリリースから3週間で10万DLを達成。学習された単語が732万単語を突破。

2社目:XZ(クローゼット)

既存のコーディネイトやフリマアプリは「図鑑型」のサービス。女性の本当の課題はいつも同じ服ばかり着ていると思われたくない。XZはタンスに眠る洋服の魅力を引き出す新しい着回し提案のアプリ。ユーザーは自分の持っている洋服を登録し、自分や他のユーザーのクローゼットからアイテムを選びコーディネートを作成する。自分のアイテムが選ばれるとお知らせが届き、他のユーザーがどんなコーディネートを作成したか見れるので、新しい着回しを発見できる。リリースから2か月で72,000アイテムの登録。着回しアイディアは1.2万件突破。B2B、B2C、データベースからの広告課金を目指す。

3社目:Akerun

紛失して警察に届けられた鍵28万本/年、引っ越しの際に発生する鍵交換代金は216億円/年。シェアオフィスやコワーキングスペースの鍵受け渡しニーズが高まっており、旧来の鍵では不便になってきている。Akerunはスマートフォンを鍵の代わりにするハードウェア。ドアのつまみの部分にAkerunを設置するだけで、Bluetoothで自動的に開閉ができる。Akerunは組み合わせで進化するデバイス。例えば、Akerun×SNSアカウントで友人に鍵を開ける権限を付与できる。Akerun×Webカメラで不在時でも宅配員に荷物を置いてもらうことができる。Akerun×家電で入室したら家電を自動的スイッチオンにできたりする。単に電子鍵市場だけでなく、「扉」を抑えることで不動産市場に踏み込んでいける。既にHome’sアプリと連携して内見の鍵開閉を実現している

4社目:WOVN.io

たった1行のスクリプトでWebサイトを多言語化できるサービス。世界30億人のネット人口のうち日本語ユーザーは5%しかおらず、日本語のみのページの場合、非常におおくの機会損失。一言で多言語対応といっても、翻訳だけでは終わらず、裏側ではたくさんやるべきことがある。WOVEN.ioは面倒なことを一手に引き受ける。WOVN.ioからスクリプトをコピーし、多言語化したいHTMLに1行コードを挿入。ダッシュボードで単語ごとに自分で翻訳。自分で翻訳できなければ、有料で翻訳を頼むことができる。リリースから4ヶ月で3,000ドメインの登録(しかもほぼ法人)、新規ユーザーは7割海外から。既に50,000ページが多言語化されている。継続率は12週間で8割以上。ビジネスモデルは有料版の提供と翻訳家の手数料収入。

5社目:MATCH

勉強は退屈でつまらない、教育は楽しいものでなくてはいけない。MATCHは最も興奮する100秒の勉強法を提供するモバイルアプリ。日本史、世界史、一般常識などをBluetoothで友達と対戦できる。対戦のUIはBrainwars風。4択や穴埋めクイズを10問100秒で解く。収録問題数は日本史は7,000問、世界史も7,000問。問題集関連市場は3,500億円だがゲーミフィケーションの活用で大きなアップサイドが取れるのでは。今後は教科と対象学年を増やし、ゲーム性とソーシャル性を加えていきたい。

6社目:AgIC

3Dプリンタの登場、プロトタイプ製作のスピードとコスト削減によりスタートアップでもハードウェアを作る所が増えてきた。しかし、電子回路は設計、製造、試験まで1週間以上/1〜2万円掛かるため、ボトルネックとなっていた。AgICは導電性のインクにより、電子回路のプロトタイプ製作スピードを劇的に早くする。具体的には、AgICのインクを家庭用のインクジェットプリンタに入れ、紙に印刷する。紙の上に電子部品を置けばそれだけで電子回路のテストができる。KickStarterで800万円調達。東大、スタンフォード、NTT、GoogleなどR&D機関が既にAgICの顧客。

7社目:Bizer

中小企業のバックオフィス担当は広報/総務/人事/法務といった業務を兼任している場合が多く忙しい。社員を新たに雇用する際、専任担当がいないと手続きが分からず、多くの時間を調査や慣れない業務に費やしている。Bizerは月額2,980円でバックオフィス業務の段取りを整えるサービスを提供している。社員雇用を例にすると、Bizer上で雇用のイベントを作成。そうすると採用通知書の発行、社会保険の手続き、名刺手配等採用に関するバックオフィスのタスクが表示される。タスク管理の機能があるので、完了していくことで抜けもれなく仕事ができる。社会保険の書類作成ボタンを押せば必要な帳票に印字もしてくれる。しかも社労士資格保有者に相談し、24時間以内に解答を貰うことができる。5月にローンチし、300社のユーザーが利用中。

8社目:FiNC

ダイエット家庭教師。ダイエットの課題は大きく4つ。自分に会うダイエット方法が分からない、近くにジムがない、1人では続けられなそう、リバウンドするのが怖い。FiNCはクラウドソーシングで育成した栄養士/トレーナーとユーザーを結ぶダイエットコーチアプリ。まず遺伝子血液、生活習慣から専門家がダイエットメニューを作成。ユーザーは日々の体重や食事を投稿すると専門家から30-60min程度でアドバイスが来る。エンターテイメント的な要素を持たせ継続させる工夫もさせている。プランによってはスカイプでカウンセリングを受けることもできる。FiNCを使うことで平均6kg痩せることができる。ビジネスモデルは期間中の費用だけでない。FiNC卒業生の40%が遺伝子や習慣にあった食事が届く定期購買契約を結び、客単価は1万円を達成している。

9社目:スペースマーケット

世界中のスペースを1時間単位で簡単に貸し借りできるマーケットプレイス。採用のセミナールーム、結婚式2次会会場、開発合宿等、会場手配は大変。一方で休日の企業のセミナールーム、結婚式場の平日昼間、営業時間外の飲食店、水族館は空いている。スペースマーケットはスペースを借りたい人と貸したい人を結ぶプラットフォーム。現在、古民家、お寺、お化け屋敷といったユニークな場所含め1,200以上のスペースが流通している。プラットフォーム上ではオンライン上で決済含めワンストップで予約が完了できる。マネタイズ的には場所代の20-40%を手数料。直近3ヶ月で3倍の伸びを見せている。

10社目:Bento.jp

お弁当をスマホで注文、20分で届けるデリバリーサービス。2タップで注文でき、配送料含め500円で頼める。実績は初回→2回目のリピート率は47%、3回目移行は80%で直近3か月で300%成長している。オンデマンドデリバリーをどうやって実現しているかというと、エリア中の購買情報が蓄積しており、注文が集中しているエリアに在庫を持ったスタッフがスタンバイし、注文があれば自転車で配達している。欲しい時にほしいものを届けるオンデマンドデリバリーのプラットフォームを目指しており、全国の有名カフェの美味しいコーヒーをオンデマンドで届ける新サービスを12月から開始予定。コンビニがファミレスや定食屋からランチの市場を取ったように、Bento.jpがオンデマンド市場を取っていきたい。

11社目:yTuber.tv

YouTuberを利用したテレビのようなスマホアプリを開発。調査結果によると10代のアメリカ人に最も影響を与えているスターはハリウッドでなく既にYoutuberとなっている。日本人は一人あたりの動画視聴時間はアメリカの約3倍。なので、日本でもこの流れに従うはず。動画視聴における課題は、自分にあったコンテンツの検索が困難。あとはネットの動画視聴は孤独感を感じやすい。ワイテレは番組表上に数分の動画が番組としてまとめて視聴できる。動画を見ながらチャットができるコミュニケーション機能もある。Chrome castにも対応。

12社目:openlogi

ストア開設ハードルは下がったが、ECのボトルネックは物流。物流の構築にはノウハウと多くの時間が必要。アマゾンのフルフィルメントサービスですら、非常に煩雑な操作と多くの画面遷移が必要。openlogihはアウトソーシングしたい人と物流企業をマッチングするプラットフォーム。3画面、3ステップのシンプルなUIを提供することで物流知識がないEC事業者でも使え、物流業者にとっても業務標準化に繋がる。

表彰結果:最優秀賞はAgIC

以下の延べ9社がスポンサー賞を受賞し、審査員賞としてopenlogi、最優秀賞としてAgICが選ばれました。非常にレベルの高いチームばかりで、プレゼンの分かりやすさももちろんですが、サービスを支える確かな技術力や解決する課題の魅力が光った12社でした。特に最優秀賞を獲得したAgICはこれからのハードウェア/IoT時代を支える素晴らしいプロダクトだったと思います。AgICチームのみなさん、おめでとうございます!

スポンサー賞:
インテル賞:AgIC
AWS賞:mikan
ぐるなび賞:FiNC
グローバル・ブレイン賞:Akerun
ConoHa by GMO賞:openlogi
PRTIMES賞:AgIC
ビットアイル賞:MATCH
Paypal Startup Blueprint賞:WOVN.io
Microsoft賞:WOVN.io



個人で開発中のサービス→α版参加募集中!ツール選びに悩んだらtoolbase