2011年夏学期から2年。書籍「Yコンビネーター」に登場する64社のスタートアップのその後を追いかけてみた


書籍「Yコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール」を読んでます。

大体2/3くらい読み終わりましたが450ページと想像以上にボリューミーで読み終わりまであと1日くらいかかりそうな感じ。どんな本かというと、シリコンバレーで有名なベンチャーキャピタルであるYコンビネーター(以下YC)の2011年夏学期に参加したスタートアップが過ごす3ヶ月間の葛藤を描いているのですが、悲喜こもごもありなかなかおもしろいわけです。

読み進めているうちに内容もさることながら彼らが現在どのような状況なのか気になってしまったので、少し調べてみました。2年という年月はあっという間に感じてしまうものですが、スタートアップにとってみると環境に大きく差がつく期間なんですねーやはり。

YC卒業後$1M以上調達したスタートアップ=23社

調達額が全てでは全然ないと思うけど、客観的にプロダクトなりサービスが評価されている証拠だとも言える資金調達。シリコンバレーでは大きな金額ではないけれど、1ドル100円計算で1億円なので、やはり結構な金額です。調達金額が高い順に5社抜き出してみました。

Rap Genius(ラップ歌詞の注釈データベース) $15M
Codecacademy(プログラミング学習用オンラインコース) $12.5M
Meteor(クラウドのデータを管理するための開発者向けツール。) $11.2M
TightDB(デベロッパー向け簡易データベース) $8.97M
Vidyard(企業向けユーチューブ) $6M

YC卒業後買収されたスタートアップ=9社

買収金額が明らかになっているところは少ないですが、Apple,Salesforce,Twitterなど有名どころの企業がYC出身スタートアップを買収しています。金額が公開されているParse(モバイルアプリ開発者のデータをクラウドに保管するサービス)は今年4月Facebookに$90Mで買収されました。このスピード感と規模感がさすがアメリカ!それ以外の8社を列挙します。

Embark(公共交通利用者向けモバイルアプリ)⇒Appleが買収
Clutch.io(アプリ向けA/Bテストツール)⇒Twitterが買収
GlassMap(位置情報を共有するアプリ)⇒Grouponが買収
Stypi(オンラインの共同文書編集管理システム)⇒Salesforceが買収
Snapjoy(写真の整理・共有サービス)⇒Dropboxが買収
TapEngage(タブレット向け広告制作)⇒Dropboxが買収
PageLever(企業のFBページのファンを分析するサービス)⇒Unfiedが買収
Munch on Me(レストラン向け日替わりクーポン)⇒CollegeBudgetが買収

YC卒業後ピボットしたスタートアップ=9社

ピボット(=サービスの方向転換)を行った会社は9社あり、中でもチャットアプリから開発者向けサービスへピボットしたFirebaseは2013年6月に$5.3Mの調達を行うなど、順調そうに見えます。

ただ、本の中で期待されていたCampusCredが大学講義向けアプリにピボットしてしまい、その後鳴かず飛ばずな感じなのが少し残念。YC参加中にピボットするケースは非常に多いようですが、卒業後にピボットして成功しているケースはもしかすると少ないかも。

YC S11参加スタートアップと現在の状況一覧はこちら


※参加スタートアップとサービス内容は本から引用し一部加筆修正しています。

眺めてみると圧倒的にB2Bが圧倒的多数。B2Cもあるのだけれど、2年後の生存率を見るとやはり結構厳しいかも。ただ、Rap Geniusのように当たると大きいので挑戦してみるのもいいかもしれないですね。

YCはこれらのスタートアップに対し株式7%と引き換えに1.1万ドル〜2万ドルを初期に投資しています。仮に全てに2万ドルを投資したとしても合計で128万ドル。おそらくParse1社の売却でペイできているだろうから、やっぱりすごい仕組みだなーと思いました。


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